2022.9.7 本研究室の廣江奈生君がRSJ2021で優秀講演賞を受賞しました.

廣江奈生, 原田香奈子, 光石衛, 萩原裕介, 土井忍, 荒田純平, “遠隔解剖システムにおけるツールエクスチェンジャーの開発,’’ 第39回日本ロボット学会学術講演会予稿集, 1B2-07, 2021.

遠隔解剖システムにおけるツールエクスチェンジャーの開発

近年,火星や月への有人探査等の,長期間の微小重力環境滞在を伴うミッションが計画されている. そのような長期間の有人探査に向け,微小重力環境が生体に及ぼす影響に関する研究が行われている.現在は,微小重力環境である国際宇宙ステーション(International Space Station, ISS)で飼育されたマウスを地上に持ち帰り,解剖することにより得られたサンプルを用いて研究が行われている.しかし,マウスを地上に持ち帰り解剖する過程で,重力変化や地上の重力にマウスが晒されるため,微小重力環境がマウスに及ぼした影響のみを示す理想的なサンプルを得られないという問題がある.従って,ISS内でマウスを解剖し,サンプルを得る事が望ましいが,マウスの解剖は微細な作業を伴うため,宇宙飛行士の負担が過度に増加する懸 がある.このような背景から,ISSでのマウス解剖作業を地上からの遠隔操作により行うシステムの開発が進められている.